残暑厳しい中での2学期がスタート!健康に配慮しつつ更なる一歩

 今年の夏は特に暑い日が続いており、北海道はお盆が過ぎれば涼しくなると言われていましたが、その言葉も死語になるのではと感じる今年の残暑です。8月の最高気温を調べる(気象庁)と、28日現在で、25度以下は3日間だけで、多くの日が27〜28度、30度以上は9日ありました。内4日間は先週の23〜26日で、酷暑予報や熱中症警戒アラートが発表されたため、学校は午前授業とし給食を食べての下校としました。地球温暖化の影響だとすると、この暑さが今年だけとは考えられず、来年度以降も同じような事態になること
は必至であるように感じています。学校でも扇風機やサーキュレーターの使用はもちろん、授業中の水分摂取など十分に配慮してきているところですが、もう少し対応が必要のようです。ご家庭でも暑さが予想される日は学校への水筒の持参やネッククーラーなど、お子さんの体調管理をよろしくお願いします。
 さて、子どもたちの夏休みはどうだったでしょうか。特に課題については、子どもたちの主体性を育むという観点から、全国的に「宿題は原則なし」にする学校も出てきています。社会の構造的変化が進む中、これまで学校が求めてきた、基本的にみんなが同じことができることが評価される時代ではなくなってきています。令和の中教審答申でも『我が国の経済発展を支えるために「みんなと同じことができる」「言われたことを言われたとおりにできる」上質で均質な労働者の育成が高度経済成⻑期までの社会の要請として学校教育に求められてきた中で、「正解(知識)の暗記」の比重が大きくなり、「自ら課題を見つけ、それを解決する力」を育成するため、他者と協働し、自ら考え抜く学びが十分なされていないのではないかという指摘もある』と述べています。将来の予測困難な時代を、子どもたちが持続可能な社会の創り手として育っていくためには、決められた課題に取り組むよりも、自分が取り組みたいこと、自分に必要なことを、自分で考え、判断し、実行することが求められています。つまり、問題解決能力、課題解決能力ではなく、問題発見・解決能力、課題設定・解決能力の育成が求められています。そう考えたとき、一律の同じ課題を与えるのではなく、子ども自身が自分で課題を決め、それを実行する方向へ変えていかなければならないと考えています。そのためには、保護者の理解も必要です。以前に保護者アンケートで「もっと宿題を出してほしい」といった記述もありましたが、先生や親が課題を与え続けていては、いつまで経っても自律はできません。学校には教育課程がありますので、子どもたちが取り組まなければならない教育内容はもちろんありますが、夏休みや冬休みの課題はその中には含まれていませんので、この課題について今後は検討も必要かと考えています。
 話は変わりますが、2学期の一番のイベントである『学芸会』ですが、今年度から『学習発表会』と名称を変えることとしました。理由は、①コロナ禍での「学芸会」が、コロナ前のような「劇」「音楽」「ダンス」といった演目ではなく、学年ごとの「学習発表の場」となったこと、②今後もコロナ前に戻すのではなく、「学習発表の場」でよいと判断したこと、の2点から教育目標の改訂年度を機に『学習発表会』としました。子どもたちの主体性を大事にしながら、教育目標にある「仲間とともに自分を高める」ことができる発表会となるよう取り組んでいきますので、ご理解とご協力をお願いします。
 最後になりますが、令和5年度前期の保護者アンケートへのご協力ありがとうございました。令和2年度から紙とネットによる回答を併用してきましたが、令和4年度の前期で全回答数173(回答率79%)のうち8割がネットによる回答となったことから、昨年度の後期からネット(Google フォーム)のみとさせていただきました。しかし、その時の回答率は49%とかなり低かったので、心配をしていたところですが、今回の回答率が70%(P 数:204、回答数142)と回復したことから、少し安心をしたところです。しかし、令和3年度は前期87%、後期92%の回答率を得られていることから、少なくとも8割の回答は得たいなと考えています。後期の保護者アンケートは12月を予定していますので、ご理解とご協力をいただきますようお願いいたします。今回の結果等につきましては、次号に記載する予定です。

留萌小学校長 石田 正樹

2023年08月31日